鳴海秋人(16歳)=なるみ あきと
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| 秋山卓史 |
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| N(ナレーション) |
| 伊藤舞子 |
ここは『まぼろしの島』よ……。
……あなたは、忘れられない過去に惑わされてるだけなの。
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この物語の最大の謎を解くカギとなるヒロイン。
彼女についての情報は、公演前においては一切が伏せられている。
なので、ここでは琴音が生まれた背景――キャラクターメイキングについて解説しよう。
せつなく、はかなげな少女……。
琴音のイメージは、今回『まほろばの島』の脚本家が実際に恋した“初恋の女の子”がモデルになっている。
脚本家の初恋の相手は、小学生のときから魔性のような妖艶な魅力を漂わせた異色の女の子だった。
やがてその彼女は10代の若さで水商売の世界に導かれ、そして男と駆け落ちをして行方不明になってしまった。
そんな過去の出来事を思い返し、脚本家は「もう二度会えないんだ……」という、
当時のせつない想いを、今回のヒロインに込めていったという。
彼女は、今もどこかで元気に暮らしてるのだろうか……。
……もう二度と会えない女の子への想い。
それが、今回の琴音というキャラクターが生まれた出発点なのだ。
空想の物語だからこそ可能にさせた、初恋の子との再会……。
さらに新たな謎が加わり、クライマックスは大ドンデン返しへとつながる。
脚本家の構想は、過去を繙く作業のように物語として結実していった。
ゆえに、この琴音の存在は今回のストーリーにおいて重要な位置づけとなっている。
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僕はこの島が好きなんだ!
だから高校を辞めて、ここに暮らしたいんだ!
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――琴音ちゃん??
キミは、あの琴音ちゃんなんだろ!?
そう、僕は……死んだはずの“初恋の子”に……島で再会した……。
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誰にでも訪れる“子供から大人への微妙な時期”をイメージして作られた、本作品の主人公。
もちろん青少年の平均から見れば、大人への成熟が遅いほうの少年になるのだろう。
しかしそんな秋人少年の純朴さは、生まれ故郷である『忘ヶ島(ぼうがしま)』において培われてきたものだ。
ゆったりと流れる島での生活に親しみ、明治の時代に船貿易で島を栄えさせた亡き祖父を敬愛する少年は、
この先ずっと忘ヶ島での暮らしを望み、大好きだった祖父の遺した島の美観
――江戸と明治の風情を残す“古風で美しい町並み”を自分の手で守っていきたいと思っていた。
だが、秋人少年の忘ヶ島に対する敬慕の情は、島を捨てて都会に移り住もうとする両親の決断によって
あえなく潰えてしまう。
時代に取り残された離島での生活は、彼の両親にとって苦痛以外の何ものでもなかったのだ。
秋人の反対も虚しく、一家は祖父が建てた立派な屋敷を捨て、経済的な潤いを求めて東京へと住まいを移す。
そして当然のことながら秋人は東京の空気に馴染めなかった。転校した高校では浮いた存在になり、
競争を強いられる学園生活に挫折を感じていく……。
誰にも相談できない少年の寂しさは、次第に忘ヶ島への望郷を募らせていった。
今回の物語は、そんなところからスタートする。
夏休みを前にして、秋人は半ば家出同然で《忘ヶ島》に帰る……。
それは、もう東京には戻らないという決意の表れだった。
自分の好きなものは、純粋に求めていく……彼の行動は、大人から見れば『甘え』でしかないものの、
その胸中はピュアなものに満ちていた。
果たして故郷の離島には、どんな再会が少年を待っているのか?
さらに、逃れられない残酷でせつない運命とは――。
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